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 過日、晴天に誘われて、桜が満開となり多くの花見客で賑わう夙川周辺を散策しました。昼間の桜は凛として美しいのですが、夜桜には、そこに妖艶さが加わるように感じられます。日本人が桜花を愛する心には、独特のものがあると思えます。西行が詠んだ「願はくば 花の下にて 春死なん そのきさらぎの 望月のころ」はあまりにも有名でしょう。これは私たち日本人が持つDNA(遺伝子)のなせるわざでしょうか。

 ところで、病気になるには、環境と遺伝、それぞれがかかわっていることを皆様はよくご存じだと思います。生活習慣病になるには、「過食や運動不足の環境因子」と「体質などの遺伝素因」がともにかかわっていて、どちらとも切り離せないものとなっています。
ところが、最近では、環境が遺伝子の働きに影響することが分かってきました。とくに母親の胎内にいるときの栄養状態が、その子が成人してから生活習慣病になるかどうかに、大きく影響しているようです。たとえば、妊娠中に母親の栄養状態が悪いと、生まれた子供は成人後に肥満や糖尿病になりやすいことが分かっています。
 なぜそのようなことが起こるのでしょうか。簡単にお話ししますと、「胎児のときに、母親の栄養状態が悪いと、胎児の身体は、生後も栄養状態が悪いだろうと予測してしまいます。そこでその子の身体は、ずっと省エネ状態になるように、自分の遺伝子をプログラミングする」ということです。ですから、成人になっても、そのプログラミングが続くので、少し食べ過ぎが続くと、生活習慣病になってしまうようです。しかも大変悪いことには、その遺伝子のプログラムが、さらに次の世代にも受け継がれるということです。

 現代のわが国における、一部の若い女性にみられる痩せ志向、いわゆるスーパースリム化は、本人の健康だけではなく、子、さらに孫にまで、悪影響を与える恐れがあり、その結果、肥満や糖尿病の素因を持った子孫を残すことにつながってしまいます。若い方々にこのような知識を普及していく必要性を痛感しています。
 桜を愛でる私たち日本人のDNA(遺伝子)は大いに子孫に伝えたいものですが、生活習慣病になりやすいDNAを彼らに引き継ぐのはご免こうむりたいものです。

2013.4.19 院長 河田純男

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