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外科

肝、胆嚢・胆管、膵臓(肝胆膵)疾患

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対象疾患

肝臓:悪性腫瘍は、肝臓から発生したがん(原発性)と多臓器のがんが転移したがん(転移性)に大別されます。肝嚢胞や肝内結石症などの良性腫瘍などがあります。
胆道(胆嚢・胆管):悪性腫瘍には胆道がん(胆管がん、胆嚢がん)があり、良性疾患には胆嚢結石症・胆嚢炎、胆嚢ポリープ、総胆管結石症などがあります。
膵臓:悪性腫瘍として膵臓がんが代表的ですが、膵神経内分泌腫瘍(pNET)や膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)などの境界悪性疾患や、膵炎、膵嚢胞等の良性疾患があります。

当院での診察・治療の流れ

当科の肝胆膵疾患は、肝胆膵疾患を専門領域とする2名の常勤医(肝胆膵高度技能専門医1名と内視鏡外科技術認定医1名)が対応しています。

疾患の評価:様々な採血検査、画像検査により診断を進めていきます。

肝胆膵カンファレンス:当院では、外科、消化器内科、放射線科の3科合同で週1回の検討会を行っています。患者さん毎の病変、病状、ご意思に応じた最善の治療法を“肝胆膵カンファレンス”で検討して、最適な治療法をまず決定していきます。

全身機能の把握:併存症を含めた基礎疾患を精査して手術に耐えられるか、術後を乗り切って無事に退院できるかを評価して最終的に最善の治療法を確定します。

治療:①から③までの評価に基づいて患者さん毎に最善な治療を行っていきます。手術を受けられた患者さんにとって、早期離床は胃腸の運動を促進することで合併症を予防します。そのために原則として手術翌日より歩行を進め、飲水を開始します。食事開始は疾患によって異なりますが、出来るだけ早期の食事再開を行っています。

患者さんに常に最新でかつ最良なエビデンスに基づいた情報を提供し、患者さん毎に合った最適な治療法を提案して、手術を核とした質の高い治療を提供しています。 消化器外科の中でもとりわけ肝胆膵外科は、病状(病態)が複雑で診断が難しい場合もあります。また手術が必要かどうか、手術可能かどうかなどの判断には十分な経験が必要です。当科では患者さんにわかりやすく説明いたします。できるだけ紹介状をお持ちになって受診してください。

肝切除ナビゲーション

肝臓の癌腫には肝切除術が行われます。肝臓の構造は“木“に似ており、血管や胆管の管が一つの鞘(”枝“)となり、”幹“から末梢に広がっています。近年、造影剤を使用した高解像度CT画像を特殊なソフトウェア(Vincent)で解析することにより、病巣を切除するのにどの枝をどの面で切ればよいのか、術後どれくらいの肝臓を残すことができるのか、などを立体的な画像としてみえるようになりました。手術前には患者さん毎に肝臓の機能も評価した上で、最終的に手術が可能かを評価しています。また手術中にもこの立体構築画像を見ながら肝切除術を行っています。

肝切除ナビゲーション

肝疾患の治療

肝細胞がんの治療には、肝切除術、ラジオ波焼灼療法(RFA)、アルコール注入療法(PEIT)、肝動脈化学塞栓療法(TACE)、分子標的治療が挙げられますが、当科では主に肝切除をはじめとした治療法を行い、それ以外の治療法については肝臓内科や放射線科などの他科と連携して最適な治療を提供しています。当科では腹腔鏡下肝切除術も積極的に行っています。門脈内腫瘍栓を伴う進行がんについても肝機能が許容される範囲で肝切除を施行しています。

転移性肝がんの治療は原発のがん腫の専門家の治療方針に従って治療を進めていくのが原則ですが、そのうち肝切除が必要な症例について肝胆膵外科の常勤医で対応しています。また腹腔鏡下肝切除も積極的に行っています。

その他:肝嚢胞の治療として有症状の症例や肝機能に影響がある症例に対してのみ(腹腔鏡下)嚢胞開窓術を積極的に施行しています。肝内結石については内視鏡的に採石できない症例に対して肝切除術が適応となることがあります。

胆道(胆嚢、胆管)疾患の治療

胆管がん

胆管は肝臓でつくられた胆汁を十二指腸に流すための管です。胆管に出来たがんが大きくなり狭窄することで黄疸や肝機能異常で発見される場合が多いため、必要に応じて消化器内科で種々の減黄処置(黄疸を解除する処置)を行ってから治療することがあります。胆管がんは発生位置により膵頭十二指腸切除術となることや肝葉切除を必要とします。胆道がんにおいても化学療法が進歩しつつあります。当科では多施設共同臨床試験に取り組み、積極的な化学療法を行い、予後の向上に取り組んでいます。

胆嚢がん

胆嚢は肝臓でつくられた胆汁を貯留するとともに、胆汁を濃縮する機能を有する臓器です。胆嚢にがんが出来ても無症状のために検診でみつかることが多いですが、検診を受けていないと比較的進行がんとして発見されることが多いとされています。胆嚢がんは早期であれば胆嚢摘出術のみで根治が得られるとされていますが、進行がんの場合は、リンパ節の郭清を行う以外に、肝臓や肝外胆管を切除することがあります。

胆嚢結石症・胆嚢炎、胆嚢ポリープ

肝臓でつくられた胆汁を貯留するとともに、胆汁を濃縮する機能を有する臓器です。
胆石症に対しては、原則として胆嚢炎の既往がある症例、つまり有症状(胆石発作)がある症例が手術適応となります。また胆嚢ポリープは扁平な広基性のものや、10mm以上のものには、がんが発生している可能性も考える必要があるために手術適応となります。これらに対しては積極的に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行しています。胆嚢炎症例のなかには総胆管との癒着が強く手術に難渋することもありますが、肝胆膵外科高度技能専門医1名、日本内視鏡外科技術認定医1名を有しているために、胆嚢炎症例の99%以上が腹腔鏡下胆嚢摘出術を完全に安全に施行出来ています。

総胆管結石

総胆管結石症に対しては、肝胆膵カンファレンスで内科的治療と外科手術の適応を検討します。手術に際しては、術中胆道造影検査を行ったうえで、可能ならば総胆管の縫合閉鎖を行っており、術後在院日数の短縮が得られています。

膵臓の治療

膵がん:膵がんは発見時点で切除できる症例は20%程度といわれています。切除不能でも局所進行症例であれば術前化学療法を積極的に行った後、手術可能であれば手術を行います。標準手術は、頭部で膵頭十二指腸切除術、体尾部で膵体尾部切除術を行います。門脈浸潤症例では門脈合併切除を積極的に行っています。また膵頭十二指腸切除では肝血流の保持が重要ですが、腹腔動脈からの血流が弱いと判断された場合は、形成外科と連携して、動脈バイパス術を積極的に行っています。手術の質とともに化学療法も重視しており、多施設共同研究にも参加し、最新の治療情報の患者さんへの提供とエビデンスの発信に努めています。

膵神経内分泌腫瘍(pNET)や膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)などの境界悪性疾患:悪性転化が疑われる場合のみ、膵がんに準じた治療を施行します。

膵炎・膵嚢胞などの良性疾患:原則的には手術適応外ですが、必要に応じて嚢胞ドレナージ等を行うことがあります。

当科での肝胆膵疾患手術件数

腹腔鏡下胆嚢摘出術

腹腔鏡下胆嚢摘出術

肝切除

肝切除・肝嚢胞開窓術

膵切除

膵切除術

臨床試験等への参加

肝胆膵疾患の診断・治療について、現在に至るまで世界中の多くの施設で治療が行われ、その治療成績等に基づいて適応・治療法の妥当性が全国規模の臨床試験などを通じて検討されることによって、“エビデンスに基づく標準治療”が確立されてきました。また、エビデンスについても日々検証され、さらなる新たな臨床試験が行われることで、その結果に基づいて標準治療が改良されています。当科でも多施設共同臨床試験に積極的に参加し、“エビデンスに基づく標準治療”の確立に貢献しています。
患者さんには個人情報保護を徹底した上での臨床試験の参加について十分に説明させて頂き、臨床試験へのご参加をお願いすることがありますので宜しくお願い致します。
(担当:横山茂和・太田英夫)

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