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医療NEWS

術前化学療法
(2013.6.25)

乳癌はその性質によって4つのサブタイプに分類されます。それぞれの性質に沿った薬剤選択を行うことでより高い治療効果が期待できます。HER2タイプ(ホルモンレセプター陰性、HER2陽性)においては約60%の病理学的完全奏功を得ております。

術前化学療法施行前,術前化学療法施行後,術前化学療法のサブタイプ別治療効果(当院データ)

エラストグラフィ(Ultra Sound Elastography:超音波組織弾性映像法)
(2013.6.25)

乳腺が発達している40歳以下の女性には超音波検査が向いているといわれますが、超音波画像の正確な読影は医師や技師の経験に頼る部分が大きいため要精査(精密検査が必要)率が高いという傾向があります。
この弱点を補うため登場したのがエラストグラフィです。これは、組織の硬さをリアルタイムで画像化する技術で、良性病変に比べてがん組織が"より硬い"ことを利用してがんを検出する方法です。(図1)
当院中央超音波センターはエラストグラフィを導入した超音波検査を実施しており、診断精度の向上に取り組んでいます。

(主任検査技師・真田浩一)

エストグラム

新型検出器“HD-Detector”と東芝製LMEGPコリメーターによるコラボレーションが生み出す高画質(2013.6.25)

最新のデジタルガンマカメラSymbiaE(東芝社製)が導入されました(平成24年12月)。旧装置より高感度な検出器が搭載され低ノイズで高画質な画像情報を提供できるようになりました。また充実したソフトウェアーも搭載しましたので、これまで困難であった定量検査やダイナミック検査も容易になり核医学診断の精度が大きく向上しました。

(放射線科・山崎敏弘)

核医学検査室,心筋シンチ,脳血流シンチ

高性能の超音波診断装置を用いた造影超音波検査について
(2011.11.28)

造影超音波技術は肝細胞癌の診療支援に役立っています。造影剤(ソナゾイド)を静脈注射し、低音圧超音波により共振させることで造影効果が得られ、その効果は投与後60分と長時間持続する特性があるので連続的な観察が可能です。肝細胞癌はクッパー細胞を欠くので後期相での欠損像により通常の超音波検査では診断が困難だった早期肝癌の確定診断や描出困難な小肝癌も検出することができます。また造影剤は呼気から排泄されるため、腎機能が悪くて通常の造影CT検査や造影MRI検査が困難な症例にも実施することができます。

眼科3次元眼底撮影装置について
(2011.9.15)

7月に眼科3次元眼底撮影装置(OCT:光干渉断層計)が導入されました。この装置は近赤外光を眼底に当て、反射光を分析することで眼底の断層像を描出することができる器械で、眼底写真が網膜表面を平面的に捉えるのに対しOCTでは断面をみることができます。今回当院に導入されたのはスペクトラリスOCTという最新モデルで、解像度は最少3.5μmと非常に詳細な網膜断層像の描出が可能です。特に黄斑疾患(加齢黄斑変性、黄斑円孔、黄斑上膜、糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞による黄斑浮腫など)の疾患の的確な診断、病状の把握が可能となり、治療方針を決める上で大きな力となります。また画像を見れば直感的に理解できますので、患者さんへもよりわかりやすく病状を説明することが可能になりました。
OCTの導入により当科では今回加齢黄斑変性の抗VEGF抗体(ルセンティス、マクジェン)硝子体注射による治療を開始しました。OCTは緑内障診断にも威力を発揮します。緑内障では徐々に視神経がダメージを受け、神経のボリュームが徐々に減少してきます。OCTで視神経周囲の網膜(網膜神経線維層)の厚みを測定することで、視神経のボリュームの程度を知ることができます。これは視野欠損が起こるのに先立って減少しますので、より早期に、今後緑内障になるかもしれないので注意が必要、という段階での発見が可能です。
このように非常に多くの情報が得られる検査器械ですが、実際の検査では弱い光を眼底に当てるだけですので痛くなく、あまりまぶしくもなく、短時間で終了するとても楽な検査です。最近ものが歪んで見える、中心が暗く見えるなどの症状がある方は、ぜひ一度眼科を受診してみてください。

先進医療としての大腸ESD
(2011.8.15)

従来の内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic Mucosal Resection:EMR)は病変をスネア(ループ状の金属ワイヤー)でくくったのち、高周波電流による通電切除を行うため、実施困難な病変が存在します。具体的には、
①スネアの大きさを上回るような2cm以上の病変、
②1cm以上のEMR後遺残・再発病変、
③EMR時の粘膜下局注(専用の液体を注入する手技)による病変の挙上が不良な病変です。
大きな病変の場合、分割して切除することも技術的には可能ですが、病理診断の正確性や遺残・再発の問題があるため、EMRにて根治が期待できる病変と術前に診断しても、外科手術を選択せざるを得ない場合が多く認められるのが現状です。
これに対し、内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)*はEMRで対応できない比較的大きな病変をも切除できます。ESDの技術は、食道・胃・十二指腸で技術的に標準化され、既に保険収載がなされています。しかし、大腸ESDを施行するためには、大腸壁が薄いことなど解剖学的な理由により手技的に繊細な操作や高度な技術を要求されること、胃等のESDと比べ腸管穿孔の危険性が高いことから、いまだ保険収載されていません。その中平成21年6月厚生労働省により大腸腫瘍に対するESDが先進医療として承認されました。 この度、当院で実践している大腸ESDの治療成績が評価され、平成23年2月1日から厚生労働省より大腸ESDを先進医療として行うことが認可されました。

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