病院案内

臨床研究へのご理解・ご協力のお願い

兵庫県立西宮病院では、最上の診療を提供できるよう努力し、疾病の予防・診断・治療方法の進歩に貢献することを目的として臨床研究(症例報告を含む)を行っています。臨床研究を行うにあたっては、患者さんの診療情報や診療目的で採取された血液・組織・手術標本などの試料は大変貴重なものであり、大切に保管しています。

当院で行う臨床研究は、ヘルシンキ宣言の精神を尊重し、国が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(令和3年3月23日制定、令和5年3月27日一部改正)に則り、医療各部門の学会などの倫理規程や当院の臨床倫理の方針に沿って、倫理委員会における厳正な審査を経て承認されたものであり(少数例の症例報告など審査不要のものを除く)、研究結果の公表に際しては、個人を特定できる全ての情報を伏せて行います(個人情報の取り扱いについて)。

オプトアウトについて

臨床研究において、患者さんの診療情報や試料を使用する際には、患者さんの同意を得ることが原則ですが、過去の通常診療で得られた情報・試料を使用する研究(後向き観察研究)や新たに情報のみを取得する観察研究であって侵襲を伴わない研究については、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に基づき、必ずしも対象となる患者さんから直接同意を受けない場合もあります。この場合は、研究内容の詳細を対象となる患者さんなどに直接通知するか、またはホームページ上などに公開し、患者さんが参加を拒否できる機会を保障することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト」と言い、当院においてオプトアウトを用いた現在進行中の臨床研究を公開しています。ご自身の診療情報・試料を研究に使用して欲しくない場合は、当院の担当窓口(医事企画課:内線2291)まで、その旨お申し出いただければ、以降、患者さんの診療情報・試料を研究から除外いたします。また、拒否された場合でも診療上の不利益を受けることはありません。

包括同意について

患者さんの診療情報や試料を、将来の臨床研究や教育に活用させていただくことに関して、予めいただく同意のことを「包括同意」と言います。同意されるかどうかは、患者さん(あるいは代諾者)の自由です。同意いただいた場合に発生する患者さんへの直接の利益や不利益はありません。同意いただけなかった場合にも、診療上の不利益を被ることは全くありません。また、いったん同意されても以後いつでも撤回することができます。撤回された場合は、診療に必要とする以外の情報や試料は速やかに廃棄します。実際に診療情報や試料を臨床研究に活用する際には、改めて倫理委員会の審査と承認を受け、対象となる患者さんへのオプトアウトが必要となります。当院においてオプトアウトを用いた現在進行中の臨床研究を公開しています。 私達は、より良い医療を提供するために研究を行っています。皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

2019年6月18日 倫理委員会承認